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『映画館(ミニシアター)のつくり方』 映画芸術編集部 / そして十勝の映画事情

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 これからの映画館はどう変わっていくのでしょう。世界各国の良質な映画を観続けたい、そう願う一映画ファンとして、足繁くシアターへ通うことくらいしかできないけれど、ずっと残って欲しいものです。

大黒座
名古屋シネマテーク

シネマスコーレ
新潟・市民映画館シネ・ウインド
 
京都みなみ会館 
シネマ5

シネマルナティック  
シネマ・クレール
シネ・ヌーヴォ 
シネマ・トーラス
シネモンド  
シネマテークたかさき 
第七藝術劇場 
シアタープレイタウン 
桜坂劇場 
シネマ尾道

16の映画館が原稿を寄せています。

『映画芸術』誌で2004年から2008年にかけて不定期連載されていた「映画館通信」を大幅に加筆修正して単行本化。全国で住民に愛され続ける16の“ミニシアター”の現場の声と、ミニシアターの開業・運営の具体的ノウハウ、独立系映画館を経営する幸福と苦悩が凝縮した、すべての映画関係者&映画ファンに捧げる珠玉の一冊。  (「BOOK」データベース)


長くなりますが、一部、気に入ったところを抜粋すると―
■1993年にさらなる「流通革命」が起きる。シネコンの登場である。(まえがき)

■ミニシアターの「ミニ」は、単に座席数が少なかったり画面が小さかったりということだけではない別の意味、質の高さやきめ細かさなどを意味するものでありたい。例えるなら、豊臣秀吉の豪華な書院造り(シネコン)に対する、千利休のわびさびのある茶室というような、シネコンとは異なる価値観をミニシアターは提示することが必要だろう。 (シネマ5 代表)

■映画を見るということは個人的な行為だと思う。ときに映画は何かとつながるものとしてではなく、映像や音をもってしても、受容しえないその映画の距離とほころびを、映画からいったん離れてしまった後も、なぜそう感じたか、ということと共に、現実の行為として抱えさせる装置なのかもしれない。そういった違和感を、共感と同時に受け入れてきた観客がおとずれた映画館の形を存続させていきたい。 
(中略)
映画産業にかかわる人々が、今、何の焦燥も感じずに、映画館の暗闇で無目的に映画を楽しむことが出来るのだろうか。映画館は、作り手にとっても、観客にとっても、かつてそこで映画が上映さえていたという記憶の場所となっていくのだろうか。もし映画館が失われても、映画があればいいという考え方もある。では、映画は残るのか。 (名古屋シネマテーク スタッフ)

■日本映画の本数が多くなったが、本当に素晴らしいと言える作品がどれだけあるだろうか。確かに10年ほど前に比べると、日本映画は見るべき作品が多くなってきたように思うが、現状の中で当館がその全てを上映できないのは残念である。 (シネマ・クレール 支配人)

■とにかく潰すわけにはいかない。テレビで宣伝していない映画の中に、珠玉の映画体験があることを伝えられる、その場所がここにちゃんとあるのだから。 (シネマテークたかさき 支配人)





余談ですが、故郷、十勝の帯広にも、かつて映画館はたくさんありました。1999年ごろまで、「キネマ館」「キネマ2」「キネマ5」「プリンス劇場」「グランドシネマ」「シネマアポロン」「テアトロポニー」「帯広ミラノ」「帯広シネマ」と、なんと9館もの劇場があったそうです。わたしもたくさんお世話になりました。
それが2013年現在、駅前にできたシネコン「シネマ太陽帯広」のみという現状は比較的文化水準の高いはずの十勝には憂うべき事態。
NPO団体による唯一のミニシアター「Cineとかちプリンス劇場」は、老朽化により昨年9月30日に閉館。
その後、移転先は見つからず、ホームグラウンドなしの活動が続いているそうです。名画の灯が消えないように、良い場所が見つかることを遠い空から祈るばかり。
ちなみにその老朽化した古くて狭い建物は、むかし「プリンス劇場」があったところで、遠い記憶を辿ると、中学生時代、ジェッキー・チェンの『プロジェクト・イーグル』を観たのはこの館でした。

そして、札幌はというと、『シアターキノ』と『蠍座』の2館のミニシアターが現存しています。ファンとしては手放しで刺激的な映画環境を満喫させてもらっているけれど....ときおり経営難をつぶやかれるコラムに出会うとき、ハッとさせられるのです。安心してちゃいけないと、よりおおく劇場で観ることで映画そのものを守る意識を持たなければいけないと。
by haru733 | 2013-06-22 16:56 | | Comments(0)


映画,読書,山,古物をめぐる―日々のきろく


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