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死刑台のエレベーター (1957年)

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 あまりにも有名なルイ・マル監督による犯罪サスペンス。
社長殺しの完全犯罪を企てた、技師ジュリアンと、その愛人で社長夫人フロランス。殺人現場に残してきた証拠に気づいたジュリアンは現場へ戻ろうとするが、週末に電源を落とすエレベーター内に閉じ込められてしまう。その間に、新たな犯罪が引き起こされていく――。

決行後、落ち合う約束のカフェに、ジュリアンは現れない。それもそのはず、彼はエレベーターの中なのだ。待ちくたびれるフロランスの横を彼の車が通り過ぎ、その助手席には若い女が座っている――という、なんとも粋な誤解が二重にも三重にも、最初の犯罪を盛り上げていて目が離せなくなる。
おもしろかったのは、路駐してあったジュリアンの車を盗んだ若いカップルが、逃避行の果てに行きがかりの第二の事件を、さもかんたんに犯してしまう件。そして、いともかんたんに睡眠薬を飲んで死のうとする温度のなさ。写真が動かぬ証拠となってしまうラストシーン。このへんのフランス映画の描き方が好きだ。
さほど凝った素振りも見せないのに、ふたつの事件が絶妙に絡んでくる妙味が味わえる名作となっている。
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それにしても、ジュリアンの淡々としたパニックの様子がまたいい。アメリカ映画なら「ファーック!ファーック!」とわめき散らすとこだもの。

(モノクロ/92min)
by haru733 | 2011-10-31 22:05 | フランス映画 | Comments(0)

SPACE BATTLESHIP ヤマト (2010年)

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 この週末、熱だして寝こみながら観たDVD。

「宇宙戦艦ヤマト」は世代がずれていて、TV放送では見たことがないので、愛着は皆無。
内容もこのたび初めて知って、スケール大きな話だったんだなーと夢中になるファンの気持がちょっとだけわかったのでした。CGを使いまくって宇宙空間や戦闘場面をかなりリアルに映像化しています。

主役の木村拓哉はいたってふつう。黒木メイサちゃんはよかったです、ノックアウトされる気持ちわかる。
私的には、このての作品には緒形直人氏が一等似合うとおもっています。スーツ姿が激マッチ。
北京原人』のイメージが強烈に刷り込まれたせいでしょうか。
よくも悪くも、隊員の顔ぶれなどアメリカナイズされていて、ありがちな自己犠牲にがっかりもせず、2時間超飽きずにたのしむことができました。

(監督 山崎貴 / 138min)
by haru733 | 2011-10-31 20:49 | 日本映画 | Comments(0)

Sad Movie <サッド・ムービー> (2005年)

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  4組4様の“別れ”の物語を綴った異色のラブ・ストーリー。
ちょっといいけれど、韓国映画らしいあざとさがみえると、半ばから辟易としてしまう。

主人公たちが微妙に互いの物語に絡んでいく群像劇。
甘かったり、辛かったり、切なかったりする別れの場面が、とにかくあざとい。

4つのなかでは、写真を載せた恋のエピソードが、一番好きだったな。

<遊園地で着ぐるみのバイトをする耳の聞こえない少女スウンは、園内で似顔絵描きをする青年サンギュに恋をする…。>

着ぐるみの奥に隠された切なさの仕草など、とても好き。
ただ、<別れ>の物語なわけで、ハッピーエンドならもっとよかったのに。
内容は似ていないけれど、中嶋朋子の「あさってDANCE」を思い出していた。
カエルの着ぐるみに身を包んだヒロインが、迎えに来た彼に見せる切ない仕草や涙を。
あれはいい映画だったよ。


  †      †      † 


  監督  クォン・ジョングァン
  脚本  ファン・ソング
  音楽  チョ・ドンイク
  出演  チョン・ウソン  チャ・テヒョン   イム・スジョン   ヨム・ジョンア  シン・ミナ  イ・ギウ

  (109min/韓国)
by haru733 | 2011-10-23 13:32 | 韓国映画 | Comments(0)

収穫

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この夏、育てていたフウセンカズラに種ができて
茶色くなったところから、収穫しています。
また来年、植えよう。
まだ、いっぱいついているフウセンすべて収穫したら
けっこうな量になるねー。
by haru733 | 2011-10-22 20:30 | 日常 | Comments(0)

恍惚の人 (1973年)

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有吉佐和子は幾つか読んだものがとても好きだった。「一の糸」「芝櫻」「げいしゃわるつ・いたりあの」「非色」。「恍惚の人」は未読のまま、先に映像になったものに触れる。

40年も前に、時代を先取りして問うた、長寿国日本の避けられない問題。痴呆老人を抱えた、家族の苦悩。時代背景はもちろん古く、いまなら理解も施設もあるけれど、原作と映画の当時には、まだ痴呆に関する知識は浅くしか知られておらず、義理の娘である主人公は、夫の協力を得られず、大変な苦労をする。

高峰秀子演じる昭子のように、ものすごい負担を負って介護して、いつかおじいちゃんが死にゆくとき、ああ、もう少し生きていてほしかった・・・・そう思えることなど、わたしにできるのか不安を覚える。糞便の匂いが染みついた部屋を、おじいちゃんの匂いだね・・・・と懐かしめるような優しさ。
これほど痴呆が身近なものになった現代では、長生きがそれほどいいことなのか、わからない。家族が痴呆症になったことを想像しただけで、その束縛や物理的な苦労がおそろしい。こんなこと、言っていてはダメだとわかっているのに。。

監督は豊田四郎、脚本は松山善三。おじいちゃん役には当時まだ50代の森繁久彌。夫役は田村高廣。
赤ちゃんに還ってしまった恍惚の人を、物悲しくも真摯に見つめた問題作は、いまもまだ、深く胸に迫るものがある。
by haru733 | 2011-10-15 11:43 | 日本映画 | Comments(0)

空沼岳

  もうひと月も、週末の雨で延期になっていた空沼岳に、やっと。
台風でながれてしまった橋は、臨時の丸太橋が渡され、崩壊した登山道はロープにしがみついて越えて、全行程7時間半の長丁場。距離にして16キロ。熊にあうこともなく、ぶじ登頂することができました。
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登山口から、1時間以上かけて万計沼に到着。このコースが一番台風の影響をうけていて、登山道が流されていたのもここだし、足元には川のように水が流れて、泥んこになりながら登る。
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うつくしい景色に元気をもらって、第二の目的地、真簾沼へ。
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30分ほど登ると、真簾(まみす)沼到着。こちらのほうが、広くてもっと静かで、一日中いてもきっと飽きない。豊かな水がキレイ。 
疲れた足を休ませて、いざ空沼岳山頂を目指す。左の写真の遠くに見えるのが頂。ほんとに、あんなところまで登っていけるのか、心配になるくらい遠くに見えていた。
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そうしてついに、3時間半かけて空沼岳山頂に到着! 標高1251m、360度の大パノラマ。 夕張山地、恵庭岳、支笏湖・・・・頂から望める範囲の広いこと。
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頂上は横に広々とした岩場で、岩の上はぽかぽかしていて、そのままひと眠りしたらどんなに気持ちよかったろう。眼下の木々は秋色、ずっと下の方に万計沼の山荘の赤い屋根が見えて、青空が近い。
ゆっくりと、いつものおむすび食べて、珈琲飲んで、12:15に下山開始。キノコ写真を撮りながら3時間15分かけて、ぶじ麓に到着。
ハイペースな先輩の歩みに遅れないよう頑張って歩いた、かなりハードでサバイバルチックな山行でした。
それでも辛いこと忘れて、また山に登りたい意志だけが残るのでした。
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さらに秋は深まり、様々なキノコがいっぱい。キノコの名前が知りたくて、目下『北海道のキノコ図鑑』がほしい。
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空沼岳は、別名、泥沼岳なんて言うらしく。雨など降れば暫くはドロドロ。きのうもドロドロ。一緒に登った先輩が貸してくれた、ありがたきスパッツ様に助けられる。

by haru733 | 2011-10-13 22:06 | | Comments(0)

白衣の男 (1951年)

d0235336_14464459.jpg 劇場未公開作品。これぞイギリスの傑作コメディ。

汚れず擦り切れずの画期的生地を発明した男は衣類産業に大革命を起こそうとするが・・・!? 近代化への警鐘と、企業体質への風刺を込めた、アレクサンダー・マッケンドリック監督作品。

うら若きアレック・ギネス演じる主人公が、汚れない生地を発明するまでのスラップスティックな騒動と、実験が成功してしまったことから、衣類産業が大ダメージを受ける危機に瀕し、騒ぎが労働者たちのストライキにまで及んでいく姿を描く。
主人公が憎めない男なだけに、ラストにはすっかり同情してしまうが、科学の進歩にやんわり風刺をこめたイギリスらしい笑いが心地いい。
白衣の男が発明した生地は、使い道さえ選べばすごい発明だった。けれど社会を変えてしまいかねない発明でもあり、テキスタイルだからまだカラカラ笑っていられて、たまたま失敗作だったから、めでたく済んだとはいえ、めでたくなかった発明のひとつが原爆だったりするわけで、そう思うとちょっとだけ考えさせられる、古き良き小粒な小品。    
                            (モノクロ/81分/イギリス)
by haru733 | 2011-10-09 14:43 | イギリス映画 | Comments(0)

蜂蜜 (2010年) 切なくて香り高い一編の物語

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 6歳のユフスは、手つかずの森林に囲まれた山岳で両親とともに暮らしている。幼いユフスにとって森は神秘に満ちた御伽の国で、養蜂家の父と森で過ごす時間が大好きだった。ある日、蜂を探しに森深くに入っていったまま父は戻らず、その日を境にユフスから言葉が失われてしまう――。 (チラシより)

震えるほどうつくしかった。オープニングの森の場面で、もうすでに釘づけ。
あえて音楽を使わず、自然の音で伝えられる情感豊かなユフス家族の営みに、こころ動かされます。
『変態村』を楽しんだ直後のわたしの精神を清める、美しすぎる作品でした。
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今年たくさん山登りをして森に魅せられただけに、感動は三割増しになっていたかもしれません。 まるで一編の詩。あったかくて、切なくて、ユフスがかわいくてたまらない。
お父さんと一緒に森で暮らすささやかな毎日が大好きだったユフスは、蜂を探しに森へ出かけたまま帰らないお父さんが心配で心配でなりません。日に日に元気をなくして、吃音症はひどくなるばかりで、言葉さえ失われそうになるけれど....
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留守を守りながら気丈に振舞っていたお母さんが次第に涙を流すようになってから、ユフスは成長しなければならない時を迎えるのでした。
大嫌いなミルクを一気に飲み干して、ひとり父親を探しに森に分け入ったユフス―。
その彼に寄り添うように、森の生き物たちは歌い、木々は囁く。かけがえない純粋さの証。神秘の森が導いてくれる。
愛する者のために夜の山を走り抜けた『モチモチの木』の豆太みたいに、臆病な少年の本当の強さが描かれた、途切れるようなラストシーンが、じんわりと幸せな余韻を残してくれました。

父の死という悲しみを乗り越えた彼の軌跡は、ユフス三部作として、同監督の『ミルク』と『卵』にすでに描かれてあります。
大人になり詩人となったユフスを描いた『卵』(2007)、青年期を描いた『ミルク』(2008)、三部作の最後が少年期を描いたこの『蜂蜜』。 
製作年順にみたら、さらに感じるものがあったかな。残りの2作品もいつか遡ってみなければ。

(監督  セミフ・カプランオール /103min/トルコ=ドイツ合作)
by haru733 | 2011-10-01 20:58 | トルコ映画 | Comments(0)


映画,読書,山,古物をめぐる―日々のきろく


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