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ロボット (2010年) ボリウッド発、奇想天外超大作 

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 ことしの最初のトンデモ映画は、ボリウッド映画の歌って踊るエンタテイメント・アクション超大作。
天才博士が開発した自分に瓜二つのロボットが、博士の恋人サナに恋してしまい、やがて世界の脅威となる大暴走を繰り広げていく―。

インドのスーパースター、ラジニカーント演じるロボットが(博士と二役)、サナに恋してからの超展開がすごい。ありえねー。のコピーでヒットしたのはチャウ・シンチーの『カンフーハッスル』だけれど、いやはやこっちも「ありえねー」。

国内で大ヒットしたCG満載の超大作とはいえ、インド独特の民族性が好きな外国人には味気なく感じてしまうのかもしれない。インド映画に期待しているのは、昔ながらの歌でありダンスでありキッチュさ。
ここまで途方もない世界観を惜しげなく披露されても、似たようなSFはハリウッドにごまんと転がっているのだから。
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インドの混沌が、いつか近代化によって薄れてしまうのは寂しい、いつまでもそのままで・・・・なんて利己的な希望と知りながら、おもう。この『ロボット』を観ていたらなおさらに。
同じように、昔のチャンバラ映画が好きだった外国人ファンは、近ごろ日本映画は変わったな・・・と寂しい思いをしているのかもしれないな。国ごとのカラーは映画を観る上でとても大切。
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それにしてもすげぃ。とんでもなさすぎてすんげぃ。
ラジニカーント氏がどんなに大スターだろうと、勢ぞろいした姿はウンパ・ルンパ。

(監督 シャンカール/139min)
by haru733 | 2013-01-13 00:00 | インド映画 | Comments(2)

アウトレイジ ビヨンド (2012年)

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 男気映画は好きだけど任侠映画が得手ではないわたしにとって、北野監督の『アウトレイジ』シリーズは世間の評判ほどやはり夢中にはなれなかった。
北野作品なら、初期のヤクザ映画がおすすめですと、いつか教えてもらったことを思い出して、未見の初期作品を辿ってみたくなったことが、なによりの収穫かもしれない。まだ気づいていない美学が、そこにはあるのだろうか。

壮絶な抗争劇から5年。前作で死んだことになっている大友組組長(北野武)は、獄中で生きていたという設定で、関西の巨大暴力団“花菱会”が登場し、目を覆いたくなるような血みどろの潰し合いが苛烈する。裏切りでのし上がった現・山王会会長の加藤(三浦友和)と若頭の石原(加瀬亮)は、反逆する勢力に押され見事に失墜していく・・・・ヤクザの権力争いに終わりはみえない。

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暴力団と、マル暴の刑事・片岡(小日向文世)との蜜月関係など、さもありなん。組同士が潰し合うようにけしかける片岡を、出しゃばりすぎという見方もあるけれど、小日向ファンにはおおいにうれしかった。
前作でおいしいところを持っていった金庫番の加瀬亮は、大出世して若頭となっているのだが、始終吠えていて飄々としたところはもはやなく無様。それでも半殺しにされる顔面ピッチングマシーンのおそろしい場面などそうとうシュールで、おいしいところをさらっていた。
桐谷健太と新井浩文のチンピラぶりは、一等輝いている。

男たちの溢れんばかりの男気をみていたら、必要悪ということが浮かんできた。不謹慎な想像とはいえ、その命知らずが国の正義のために使われたら、どれほど心強いだろうかと。

(監督 北野武/112min)
by haru733 | 2012-10-22 00:00 | 日本映画 | Comments(0)

独立愚連隊 (1959年)

d0235336_2213649.gif (あらすじ) 北支戦線の真っただ中、従軍記者と名乗る荒木は、各隊からのクズばかり集めた“独立愚連隊”がいる前線にやってくる。じつは荒木は、中国人慰安婦と心中したという見習士官だった弟の死の真相を探るため、病院を抜け出してきた大久保元軍曹なのだが――。

シリーズ7作まで続いたという、西部劇ふう戦争アクションの第一作目。古さを感じさせない戦争ものらしからぬ快作でとてもおもしろかった。
とにもかくにも、佐藤允の日本人離れしたアバンギャルドな主役ぶりがいい。男気溢れるキレ者でひょうきん、やんちゃな笑顔が憎めない。身ひとつで“独立愚連隊”に飛び込んだ大久保が、弟の死の真相を探っていく件はサスペンスチック。小気味よい笑いとユーモアまである。
観ていて気持がいいのは、敵国の中国兵や馬賊まで悪者として描かれていないところだとおもう。弟を殺した犯人は味方のなかにいて、上官は悪人であるというオチ。
慰安婦たちさえ気丈に明るいというのは、さすがに男気映画ゆえのご都合主義かもしれないが、大久保や死んだ弟が愛した恋人は彼女たち慰安婦で、生き生きと描かれていてとても可哀想には思えないのだった。
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いかにも西部劇風ドンパチを、日本の戦争もので、しかも娯楽に仕上げた斬新さは、いまだに新鮮な驚き。ラストシーンの大久保と悪徳上官が撃ち合う場面なんかはまさしく決闘で、ウェスタンファンにはたのしい演出となっている。
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ちなみに、主演の佐藤允氏のその後が気になって検索してみると、先日の『転校生』で尾美としのりの父を演じてらした方だった。さすがにもうギラギラしていないのが残念。当然と言えば当然。
監督の岡本喜八さんの出演していた比較的あたらしい作品で『独立少年合唱団』(緒方明監督)というのがあるのだけれど、もしかしたらあれは岡本氏へのリスペクトを込めて、タイトルに“独立”がついていたのかもしれないなーとこの度思う。
地味に良い『独立少年合唱団』がもう一度見たくなった。

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『独立少年合唱団』


(監督・脚本 岡本喜八/109min)
by haru733 | 2012-07-16 00:00 | 日本映画 | Comments(0)

マチェーテ (2010年)

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 B級映画へのオマージュを込めた二本立て作品『グラインドハウス』の中で、架空の映画予告として作られた「マチェーテ」を、監督自らが豪華キャストで実際に長編映画化したというバイオレンス・アクション。暴力映画は得手でないくせ、ブッ飛んだ予告には捨てておけない予感をかんじて鑑賞。

マチェーテという名の鉈を振り回すのは、元メキシコの連邦捜査官、その名もマチェーテ。彼は、麻薬王に家族を殺され、いまではテキサスで不法移民となっていた。ある時、高額の報酬と引き換えに移民の弾圧を目論む悪徳議員マクラフリンの暗殺を引き受けるが、それは巧妙な罠だった――。

わっさわっさと人が死ぬ、血しぶき、吹っ飛ぶ首、なんでもありのグログロバイオレンス。残酷な描写に、B級映画への愛とユーモアを散りばめた、コアなファンにはたまらない作品。
ものすごい形相の主人公のダニー・トレホが、ジェシカ・アルバ演じる移民局捜査官や、ミシェル・ロドリゲス演じる陰の移民協力者にじつによくモテる。男は顔じゃない!を地でいく、マチェーテの男ぶりに要注目。
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あまりに人が死にまくるので熱狂には至らず、苦手でさえあるけれど、スカッとする痛快な復讐劇は意外と後味良好だった。製作に名を連ねるタランティーノのユーモラスな一面が効いているということか。笑えるところもいっぱいある。
タランティーノ監督といえば、最近の『イングロリアス・バスターズ』がとてもおもしろかったのだった。意味のない暴力じゃなく、こんなドラマのある暴力、笑いとB級感ある暴力ならたのしいのだなあと、あらためて実感。



(105min/監督  イーサン・マニキス、 ロバート・ロドリゲス)

by haru733 | 2012-04-19 22:47 | アメリカ映画 | Comments(2)

映画は映画だ (2008年) "映画"の中でだけ2人の人生が交差する

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 人気俳優のスタ(カン・ジファン)は映画撮影中のアクションシーンで頭に血がのぼり、共演者に大けがを負わせてしまう。短気で傍若無人なスタと共演してくれる代わりの役者は見つからず、撮影は暗礁に乗り上げた。困り果てた彼は、俳優を夢見ていたという、偶然出会ったヤクザのガンペ(ソ・ジソプ)に話を持ちかけ、ガンペはファイトシーンでは本気でやり合うことを条件に出演を承諾するのだが―。

鬼才キム・ギドク作品の助監督を務めてきたチャン・フンの監督デビュー作。
映画に本物のヤクザが出演するなんて、いかにもあざとい設定なのに、目が逸らせない巧さ。日本映画界は韓国にほんとに負けてるなあとおもう、悲しいかな。
韓流ブームとは無縁の私にさえ、主演のふたりがとてもカッコよく見えてしまったよ。男らしい骨太演技に。
日本の俳優に、顔もスタイルも雄々しさも演技力も負けてないひとは、どれくらいいるでしょう。草食系やら装飾系やら、中性的な男子が増殖しつつある日本だから、きっと韓流スターはモテるのね。
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人気を鼻にかけたスタでも、映画完成のためにはがむしゃらに突き進む、男泣きもいとわない。ガンペのほうは留置場で裁判を待つ会長に、度々面会しながらヤクザ仕事をこなし、映画撮影を続けながら抗争と仲間の裏切り遭うのだが・・・。
ちょっとチグハグしているけれど、映画もヤクザも命懸けなんだ!という場所に落ち着く、溢れる映画愛が清々しい、血みどろ男気映画。(劇中映画の監督のキャラが最高。)
細部はめんどうくさいので割愛しますが、おもしろかった。

私的ツボは、なんといってもヤクザ役のソ・ジソプ。ほかの作品は知らないので偶然かもしれないけれど、全編とおしてものすごくカッコいいのでした。顔は斎藤和義、すこし山崎まさよし。大好きなふたりに似ているガンペの不器用な笑わない男ぶりぶりがいい。


(監督・脚本 チャン・フン/原案・製作 キム・ギドク /113min)
by haru733 | 2011-08-30 00:00 | 韓国映画 | Comments(0)

許されざる者 (1992年)

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ことし81歳となるクリント・イーストウッド。
わたしが子どもだった頃から、50代のすでに枯れはじめたおじ様だったイーストウッドが、こんな長生きして根っからの映画監督になるなんて、思ってもいなかった。
『ダーティー・ハリー』シリーズがダンディーで大好きだったのも、いまは昔。最新作はあまり観ていない。

ソツがなく、巧すぎるほどうまく、観客が望むとおりの物を見せてくれる。世間では名匠と呼ばれているけれど(評判もすこぶるいい)、わたしの食指がなかなか動かないのはイーストウッド節に少し食傷気味なのかもしれない。

それでも、本作は、ほんとうにおもしろかった。悲願のアカデミー賞を受賞している。
十八番の西部劇、アウトローな人々の見事な人間ドラマ。ヒューマニズムに留まらない、適度なユーモアがこころを捉えた。
じつは、半分ほど観た監督作のなかで、『スペース カウボーイ』がけっこう好きなのだった。老体ギャグに表れたユーモアがすごく好きだったのだ。
真面目な作品ばかり撮っているけれど、もっと娯楽作品を手掛けてほしかったと思うのは、わたしだけだろうか。
本編でのモーガン・フリーマンとの掛けあいは、絶品。


とりあえず、内容にも触れなければ。

 舞台は1880年、ワイオミング。列車強盗や殺人で悪名を轟かせていたウィリアム・マニーも、いまでは銃を捨て、3年前に妻に先立たれてから、子供二人と農場を営みながら、貧しくも静かに暮らしていた。そんなマニーのもとにキッドという若いガンマンが訪ねてくる。彼は娼婦フィッツジェラルドに重傷を負わせた2人のカウボーイを倒して、一千ドルの賞金を得ようとして考えていた。一緒に組もうと誘われたマニーは11年ぶりに銃を手にするが…。


かつて悪人だったマニー(イーストウッド)と若造のキッド、そこに元相棒のローガン(モーガン・フリーマン)が加わり、3人は賞金を求めて町へ向かう。
アメリカン・ニューシネマを思い出させる虚無感、挫かれる鬱屈したものが静謐に描かれる。ニューシネマを想ったのは、大好きな『スケアクロウ』のジーン・ハックマンが、曲者の保安官役を熱演していたからかもしれないが、そこはかとない哀愁が心地よい。

女たちの描かれ方は、ウエスタンそのものという感じだ。男気映画のなかで映える、女たちの悲哀が物語に花を添える。
しかし、やはり主人公は男たち。イギリスから来た伝説的殺し屋イングリッシュ・ボブ(リチャード・ハリス)など、魅力的すぎる人物が目を逸らせない。

亡き妻と出会って、過去の暴力を封印していたマニーが、なぜまた銃を持って人を殺し、これからどうして子どもたちとのふつうの暮らしに戻っていけるのか・・・・多少疑問に思わなくもないが、これが西部劇のダンディズムというものだろう。


 
by haru733 | 2011-06-05 16:44 | アメリカ映画 | Comments(0)


映画,読書,山,古物をめぐる―日々のきろく


by haru733

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